このちょっとばかり年季の入ったダグラム、サイズは1/72ですがキットでもデュアルモデルでもございません。
ダグラム放映当時の１９８１年に、スポンサーであるタカラから大河原邦男氏の事務所に送られた（贈られた？）試作見本のうちの一体なのだそうです。
ある方のご厚意で私が管理させていただくことになりました。
各部の形状は決定稿とほぼ同じですが、細部のカラーリングやマーキングはかなり異なっていることから、作られた時期がほぼわかると思います。
この足の裏側の大穴をご覧になっていただければおわかりかと思いますが、原型をFRPのような樹脂で複製したもののようです。
また、表面にうっすらと木目のようなスジが見て取れることから、原型は木材からの削り出しによるものと推測されます。
お若い方の中にはご存知ない方もいらっしゃるかと思いますが、かつてはプラモデルや玩具の試作見本は木材から削りだして製作されることが多かったのです。最近のデジタルデータから出力された試作見本を雑誌などで見るにつけ、隔世の感があります。
1/72デュアルモデルのダグラムとの比較写真。
踵にあるツールボックスの形状が大きく異なっているのがおわかりになるでしょうか。
ダグラム放映開始より21年の歳月を経て、このような貴重なアイテムに巡り逢えたことを僥倖と言わずしてなんと言いましょう。
感無量の管理人なのでありました。
（2002.10.23）